「この建築のここがいい」、「あの建築のここを採用しよう」という、局部をつなぎ合わせて設計する方法では、建築の局部に目がいってしまい、非常にまとまりにくくなります。
私が学生時代も、そんなミスがよくありました。
そして気づいたことが、最初に、鳥になって空中からボリューム・スタディをした方がまとまること。
今日は、建築設計の第一歩:ボリュームスタディの方法について。
建築ボリュームスタディとは
ボリュームスタディとは、建築の概形を何パターンか決めて、その中から論理的に最適なものを選びだし、更に詳細化していくことです。
一般的には、タワーであるべきか、低層であるべきか、広場はどこに設けるかなどをメインにスタディします↓
ボリュームスタディ成功のポイント1:ボリューム操作の仕方を覚えよう!
もう一つ、「建築のボリューム操作の仕方」を勉強しておきましょう。
ボリューム操作とは、例えば、ある面に正門を持ってきたい場合、本当に「でかい門」を設置する以外にも、そこに広場を設ける、角を削る、キャノピーを設けるなど、いろいろな方法があります。
これは暗記した方が手っ取り早いでしょう。
BIG Architectsの公式サイトにも大量に載っていますので、見つかる限り見てノートにまとめておくといいでしょう。
ボリュームスタディ成功のポイント2:細部を気にせずスピーディーに
ボリュームスタディの時、細部にはこだわらず、ブレインストーミングする感覚で、15分に一つ案を出すスピードが必要です。この時間制限が、脳をほどよい緊張感に保ち、細部を無視させることにつながります。
この時使うのは、粘土、手描きスケッチ、積み木など、思いついた形をすぐに具現できるものであればかまいません。
ちなみに、私の上司は、その時テーブルに転がっているスタイロの切れ端、消ゴム、ペン、ホッチキスなどを使っていました。
ゲーリーは紙を丸めるそうです。
藤本壮介さんの「2015年シカゴ建築ビエンナーレ」の展示品もそれに通ずるものがありますね↓
ボリュームスタディ成功のポイント3:豆腐か、はんぺんかを決めよう!
ボリュームスタディの最低限の目標は、「自分の建築がどういうプロポーションになるか」を知ることです。
建築設計では、参考事例を見つけることが多いですが、この時、同じプロポーションの事例を選ばないと破滅します。
建築設計では、参考事例を見つけることが多いですが、この時、同じプロポーションの事例を選ばないと破滅します。
また、もし運悪く案を全面的に変えなければいけない時でも、このプロポーションを覚えていれば、スムーズに進められます。
では、具体的なボリューム操作の方法を見ていきましょう。