よく、パソコン一つでどこでも仕事できる人でも、スタバなどのカフェでの仕事を好んだりしますよね。それは、人の気配を感じながら働きたいからでしょう。
このように、オフィスを設計では、仕事をする時の人の生態を分析するのが重要です。
コンペや課題で役立つ、オフィスにお勧めの設計テーマを紹介します。
テーマ1.作業スペースと樹木を交互に配置する
建築と植物を交互に配置して、使用者が「自然に中で仕事できる」ようにしてみませんか?
例えば、 スペイン人建築家Selgascano設計の「Second Home Hollywood」。
ハリウッドに建つシェアオフィスです。60個の円形の建物の間を縫うように、植物が植えられています↓
樹木の透過性が、ほどよく透け具合のパーティションになり、仕事場にぴったり!
ちなみに、仕事場以外にも、カフェ、バー、レストランが入った円があり、まるで「森の中で仕事をしている」ような感覚を与えてくれます。
テーマ2.階段をデザインしてみる
大学時代、学部の研究室は一つのビルに入っていたのですが、一階下で何の研究がされているのか、全く分かりませんでした。知識が階によって隔てられるのは悲しいことです。
オフィスは高層であることが多いので、「上下階をいかにつなげるか」が重要なテーマになります。
そこで、階段をテーマにしてみてはいかがでしょう?
例えば、David Chipperfiled設計の「BBC Pacific Quay」は、中央に巨大な階段兼作業スペースを設計しています。
オフィスは高層であることが多いので、「上下階をいかにつなげるか」が重要なテーマになります。
例えば、David Chipperfiled設計の「BBC Pacific Quay」は、中央に巨大な階段兼作業スペースを設計しています。
また、日建設計の「荒川ビル」では、 通常、建物の裏にできるだけ目立たないように設置されている「避難階段」を、建築の表面に出して、ちょっとした休憩場所にしたり、交流の場としています。
その結果、階ごとに平面が異なる、平家を積み上げたようなオフィスになりました。
また、 表面に露出した階段が、下の階のひさしにもなるので、ブラインドを開けていられるオフィスになったのです。
テーマ3. 各階に屋外空間を作ってみる
現代のオフィスって、 仕事場のすぐ横に屋外空間があるのが珍しいですよね。あれば、休憩時間に、外の新鮮な空気を吸って、頭が冴えるのに。それなら、すぐに出れる屋外空間を作ってみませんか?
例えば、日建設計の山梨和彦さん設計の「木材会館」。
木造バルコニーが、休憩ができる外部空間になります。ちなみに、火災の時の避難経路としても使えます。
また、妹島さん設計の「芝浦のオフィス」も、平面は小さいですが、階ごとに吹き抜け、スキップフロア、テラスなどを設けて、建築内を豊かにしています。
さらに、直通階段を持たないので、階を上下するときに、階を平面移動しなければいけません。 こうすることで、同僚が何をしているかが見れて、コラボの機会が増えそうですね。
テーマ4. 多様な作業スペースを設けてみる
仕事では、1人で集中して作業することもあれば、みんなで集まって案を考えることもあるでしょう。
その様々なニーズに対応できるように、多様な空間を用意してみませんか。
Google本社もそうしていることで有名ですよね。
例えば、o+h設計の「Good Job! Center KASHIBA」
障害者のためのアトリエ+ギャラリー+ショップで、地域に開かれたカフェも併設されています。
障害者のためのアトリエ+ギャラリー+ショップで、地域に開かれたカフェも併設されています。
インテリアがこちら。
斜めの壁もあったりして、一見乱雑ですが、みんなで作業できる明るい部屋があったり、1人で考えるのに適した、天井が低い空間があったりして、自分で作業場所を発見する楽しさがあります。
「いろいろな質の空間がありながら、ワンルームとして感じられる」というのが、コンセプトです。
いかがでしたか?その他のコンセプトもまとめましたので、ぜひ!