しかし、何を勉強するにせよ、「してはいけない事」を知るのも非常に重要なことです。
そこで今日は、「建築学科でこう勉強をすると失敗する」と題して、建築の学生さんがよくする間違った勉強方法を紹介します。
では早速。
1.グラフィックデザインを勉強すると失敗する
プレボやポートフォリオを作る時、レイアウトの参考資料を探すと思いますが、
その際、グラフィックデザイン系の本は一切目に触れないで下さい。でないと、確実に装飾過剰になります。
建築に活用できるグラフィックデザインのルールはないのです。
それよりも、建築のプレボの定番レイアウトを2〜3種類だけ頭にインプットして、使い回して下さい。課題ごとにレイアウトやフォントを変える必要も全くありません。
その際、グラフィックデザイン系の本は一切目に触れないで下さい。でないと、確実に装飾過剰になります。
建築に活用できるグラフィックデザインのルールはないのです。
それよりも、建築のプレボの定番レイアウトを2〜3種類だけ頭にインプットして、使い回して下さい。課題ごとにレイアウトやフォントを変える必要も全くありません。
目安として、図面が全て出来上がっているなら、レイアウトは3〜4時間で終わらせてほしいです。
こちらの記事でよく使うレイアウトをいくつかまとめました:
1. ブレンド・レイアウト
2. グリッド・レイアウト
3. サンドイッチ・レイアウト
2.建築写真をたくさん見ると失敗する
雑誌に載っているきれいな建築写真をいくら眺めても、建築設計は上達しません。建築写真はカメラマンが撮ったものだから、仕上げ材の参考にはなっても、建築家の本業である空間の勉強にはならないのです。
空間設計は図面で勉強することを心がけててください。
例えば、断面で読み解く世界の建築、図面でひもとく名建築、ルイス・カーンの空間構成―アクソメで読む20世紀の建築家たちなど、
「図面で読み解く本」を読むようにしましょう。
実務をするようになると、ディテール集もかなり参考になります。
3. ゼロから設計すると失敗する
大学時代、かなり有名な先生がこう言われました:「ゼロから自分で設計する学生に良い作品ができない。70%は事例からパクって、30%だけ自分でアレンジしなさい」と。
つまり、課題がだされたら、最初に事例を見つけるべきなのです。
とはいっても、この参考事例を見つけるのが難しいんですよね(汗)。
事例の設計意図や、スケール、コンテクストが頭に入っていないとできませんし、理解してもその30%のアレンジができないといけません。
建築家の著書を読んだりして、積み重ねが必要なのです。
なのでまだ「ぴんとこない」方は、今はこの言葉を頭の隅にでも置いといてください。知識が増えた時に、理解できるようになるでしょう。
4.手描きプレゼンにこだわると失敗する
私が大学時代は、「建築はペンと紙を使って全身で描くものだ」と教えられました(笑)しかし、手描きスケッチに意味があっても、手描きの図面(平面図、立面図、断面図など)に意味はないと思います。
仕事の関係でたくさん建築家に会いますが、図面を手描きしたから設計が上達したという人なんていません。
建築学科1年の時は、手描きを強要する学校も多いでしょう。
しかし、学科2年目でも、 手描き図面にこだわる学校には行かない方がいいと思います。
プロジェクトが複雑になるので、手書きでは対応できなくなりますし、時代の流れに逆らいすぎです。